2015/12/09

Tadashi

Tadashiさんは2016年に修士課程を終える予定の在校生です。証券会社にて投資銀行ビジネスに従事した後、SAISへ留学しました。専攻は開発(IDEV)です。
米州開発銀行にて。


簡単に経歴を教えて下さい。留学のきっかけは?

日本の大学の法学部を卒業し、証券会社でM&Aのアドバイザリーサービスに3年半ほど携わりました。その後、アジア経済研究所開発スクールを経て、SAISに留学しました。それまではずっと日本で暮らしていたのですが、飛び出してきた形です。留学することを考え始めた理由は幾つかあります。大学4年生の時にガーナのNGOでインターンをする機会があり、現地の子供たちにアントレプレナーシップを教えていました。その時から、新興国について、さらに開発金融機関について興味が湧いてきたことが一つ目ですね。世界銀行グループなどに関心がありました。社会人経験を積む中では、M&A案件においても新興国の案件はマーケットや規制の面で特徴的で、そうしたところにも面白さを発見しました。それから、キャリアについて考えたときに、クロスボーダー案件がどんどん増加してゆく中で海外経験も無い自分の将来に危機感を感じるようになりました。この3つが留学の主な動機です。なので、政策系のことが学べ、世界銀行などに卒業生の多い大学院を中心に出願し、SAISに来ました。

これまでのところのSAISの印象を教えて下さい。

授業や教授陣にはもちろん満足しています。しかし、SAISの一番のアドバンテージはワシントンに位置しているということだと思います。さらに、そのワシントンにおいて高い知名度があるということも大きなメリットだと感じています。開発機関やNGO、途上国を対象にしているプライベートセクターの企業等、ネットワークを増やすにはこれ以上のアドバンテージはありません。関係者と知り合うだけではなくて、インターンなどの形で、実際にそうした場所で働く機会も非常に多くあります。私は今年の夏に米州開発銀行でインターンをしましたが、その時の上司とは今でもランチを一緒にしたりします。また、来学期にはワシントンにある国際機関を対象に提言を行うNGOでインターンをすることになりました。国際機関やNGOの採用プロセスというはネットワーキングがものを言うことも多いので、SAISの立地と評価にはとても助けられています。

SAISの授業でも、そうした国際機関を意識するものがあったりします。International Financial Institutionsという授業を取ったのですが、教えている先生はアジア開発銀行や世銀でキャリアを積んできた人で、ブレトンウッズに始まる世銀やIMFの歴史、ADBやIDBなど地域ごとの開発銀行について議論したり、そうした国際機関のガバナンスやセーフガードといったトピックを扱いました。過去だけれはなく、今、国際機関がどちらを向いているのか、などというのも意識的に取り込んでいる気がします。例えばAIIBの果たす役割や、既存の国際機関との関係というのはとてもホットな話題ですよね。そうしたことを、中を知っている人と議論するというのは、やはりSAISならではだと思います。IMFの専務理事代理を務めたジョン・リプスキーが授業に来て、いろんな裏話やギリシャ危機について喋ったり、IFCで働く卒業生を訪問したり、そういう授業でした。

卒業後のキャリアはどんな風に考えていますか?

自分のバックグラウンドや、先ほど述べた開発への興味なんかを考え合わせて、途上国のプライベートセクター開発に携わって行くことを考えています。具体的には世界銀行やIFCなどを想定していますが、必ずしもそうした公的機関だけがその分野に携わっているわけではないので、プライベートセクターの企業やNGOも視野に入れて考えています。

インターンについて教えて下さい。

IDBのインターンは公募がありました。そういう意味では公式ルートですね。もちろん、IDBで働く卒業生に話を聞きに行ったり、そうした努力はしました。仕事は財務部門で、アジア経済とアメリカ企業のクレジット分析をするものでした。そうした調査は、IDBの投資の基盤となるんです。IDBのカルチャーは日本で働いていた環境とは全然違いましたね。端的に言えばフランク。ラテンのカルチャーで、5時半にはみんな帰っていました。いろいろと得たものもあります。履歴書にIDBでの経験を書けるのは、次のインターンにも繋がりました。それと、日本人の真面目さが評価されることは良い発見でした。締め切りを守るとか、きちんとやるとか、そうした基本的なことが評価されるんです。これは自信に繋がりました。中の人たちとのネットワークも貴重な財産です。

次のNGOのインターンも、公募でに応募する形で取りました。IDBにしても、NGOにしても、面接はかなり直接的でした。「○○が仕事なんだけど、できる?」という。日本の新卒採用なんかである、熱意を聞かれるというのではないんです。そういう意味で、IDBは前職の証券会社の経験がなければ採用されなかっただろうし、IDBの経験やネットワークがなければNGOでのインターンは無かったのだろうと思います。

SAISを目指す方に何か一言お願いします。

留学は、何かしら留学をしなければ出来なかったであろうキャリアチェンジをするためのものだと思います。留学を機に地域、業種、職種などをスイッチできます。大学院の学費は非常に高いですし、二年間の間収入が無くなることに加え、日本に戻る場合、例えばMBA含め修士を取ったから給料が上がるということは難しいことなども考え合わせなくてはなりません。私費で行く場合には、自分がもともといた所に戻るのであれば、単に良い経験だったというだけではやはり費用に見合わない可能性が高いと思います。もちろん本当に良い経験であることに疑いはないのですけれど。なので、自分がどういうキャリアを目指すか、何がしたいかを、留学の決断に際しては深く考えることになると思います。その中で、どんな大学院を目指すかは自ずと決まってくるはずです。もしそれが国際機関やNGO、パブリックセクター、あるいは民間であっても開発に関わる仕事であれば、SAISは非常に良い選択だと思います。

SAIS Japan ClubのHappy Hourが毎年一度開催される。

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